2009年9月27日 (日)

ザ・リンク

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ついに、刊行。
弊社ノンフィクション編集部のポピュラー・サイエンス路線、今年最大の話題作です。

ミッシング・リンクって聞いたことありますか? 生物学でいえば、進化史上、理屈の上ではあるはずなのに見つかっていない化石などのことをこう呼びますね(たとえば、クビがまだ長くないキリンとか。。。)

で、本書『ザ・リンク』は、まさに「ヒトとサルの間の生き物」の化石の発見にまつわるお話。だから「ザ」・リンクなわけです。

この化石には「イーダ」という名前がつけられていて、たぶん、このオビにあるイラストのような感じだったと思われます。このイーダ、かなり良い状態で化石になっているので、消化管の中身も調べられるほど。科学者たちは注意深く、イーダがどんなところに住んでいたのか、どんな生活をしていたのか、そしてこの発見が進化史上どれだけ大きな意味を持つのか、を解き明かしていきます。僕なんかは、そんな科学者たちの入れ込みようの部分が面白いなあと思います。

また、初心者でもわかりやすいように、基礎的なところもしっかり解説されていて、図版も豊富ですので、ちょっとした教養書としても役立ちます。

まあ、正直、こういうものが出てくると、科学界ではいろんな異論・反論もたくさんでてくるわけです。ほんとにそんなに意味のある化石なのか、と。しかし、ヒトの進化の全貌を見るには、結局いま世界中に残っている証拠ではたぶん足りないのだと思います。科学の進歩によって、分析するツールは発達しても、研究対象となる化石などは時がたつにつれて失われていく一方です。科学者たちは、そんな状況のなかで、日々の研究を行っているのだと思います。

とはいえ、このイーダの保存率が素晴らしいことには変わりないし、そこにかける科学者の奮闘も本物なわけです。それを本にして紹介できることをとても嬉しく思うわけです。

今年はダーウィン生誕200年、『種の起源』誕生150年の記念すべきダーウィン・イヤー。自分の遠い祖先の生活に思いを馳せてみるのも楽しいのではないでしょうか。


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