2008年12月11日 (木)

アラン・ワイズマン新刊出ます!

今年の早川書房のベストセラーとなった『人類が消えた世界』の著者、アラン・ワイズマンの新刊『奇跡のエコ集落 ガビオタス』がもうすぐ出ます。

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装幀関係が出来上がってきたので束見本に巻いてみた。

『人類が消えた世界』は、ヒトが忽然と姿を消したら、あなたの家は、町は、そして地球はどのような未来をたどるのかをシミュレーションしたノンフィクションで、そこから地球の抱える環境問題と私たちの課題を浮き彫りにする本だったが、今回は、実はワイズマンが10年前に見つけていたひとつの「答え」となりうるものだ。

南米コロンビアの不毛な平原の一隅で、科学者、活動家、芸術家などが村を作り、そこで驚きの環境技術を生み出し、エネルギーのほぼ自給自足を実現し、また痩せたサバンナを森林に作り替えていく過程をドキュメントしたのが本書。まさに理想郷、そして世界への可能性がそこにあるといってもよい。

まあ、中身は読んでいただくとして……

この装幀だが、実はこっそりだが(つまり製品にはどこにも謳っていないが)、なるだけ環境に優しい本づくりを心がけている。本文紙と装幀の材料はすべてリサイクル系の紙を使い、製本の糊もPURという環境に比較的やさしい糊を使っているのだ。もちろん、カバーやオビのpp張りもしていない。中に刺さるスリップや投げ込みの新刊案内などは社でまとめて刷るので今回はそういうわけにはいかなかった。

本を作る仕事は、基本的には紙を消費する仕事。作れば作るだけ木を切り倒すことになる。いくら環境の本を出したところで、環境を考えると、仕事しないのが一番いいということになってしまう。。。でも、できるだけのことはすべきだと思ってはいる。

再生紙系の材料やPURのりを使うと普通の本よりかなりコスト高になるため、当初はそれを回収するために「エコ志向の造本であること」をどこかに明記して、それを「売り」の一つにしたいと目論んでいたのだが、実は再生紙系の材料は供給が不安定なこともあり、いつ材料が変わってしまうともしれないため、商品である本自体に明記するのは断念したのだった(表記の仕方が難しいという昨今の事情もある)。とはいえ、基本的には、少しでも環境に優しい仕事をしたいと思うので、この造りだけは譲れなかったのである。

この一冊だけでは環境に対しては焼け石に水なことも理解しているし、はたまた「売り」にしないにしてもこんなところで公表しているのだからやっぱり売りにしたいんじゃないかと言われれば否定するつもりはないのだが(売りにするのが流行ればそれなりに意味があるし)、今後なるだけこういう造りの本を増やしたいと思っている。

2008年11月22日 (土)

土曜日~

今日は午後から『そこにシワがあるから』の著者、松澤等氏のテレビ取材が弊社で行なわれるので出勤。どうせ片づけなきゃいけない仕事もあるので、午前10時には会社に行ってみた。だいたい土曜日も誰かいるものだが、午前中とあってまだ誰もいない。

どうせだれもいないのでBGMでも流しながら仕事しようと思い、カバンからCDを取り出す。
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はい。心落ち着かすイージーリスニングには最適なAC/DCですw。久々の新作ブラック アイス
これはなかなかすごいです! 何がすごいって、久々の新作とは思えないほどの「同じじゃーん感」。さすが。クオリティを落とすことも上げることもなく、もう40年近く同じなのです。もはや、伝統工芸の世界です。でも買っちゃうんだよねー。メーカー側ももはや「偉大なるマンネリズム」と謳っているし……そんなのアリなのか。。。とはいえもちろん、オッサンたちのパワフルな演奏はそのままです。ウチの会社だと定年退職か役職定年かという世代の人々がこれだけ頑張っているのは素晴らしい。人を鼓舞するのに年齢は関係ないのだ!

しかし、さっそくPCに入れようとしたら、なんと、中身がカラ。。。

よくあることだけど、家でiPodに入れたときに取り出し忘れていたのでした。ああああーあああーあ、サンダー。まあいいや、仕事しよっと。

2008年11月14日 (金)

地球温暖化に関するアンケート

自宅に帰ると、住居地である市の役場から何やら封筒が。

地球温暖化に関する意識調査のアンケートらしい。どうやら無作為抽出で選ばれたようだ。まあ、このさい温暖化の諸説については置いとくとしても、省資源・省エネ自体は悪いことではないから答えてみる。

・温暖化を気にするか? うん、気にする。
・電球を蛍光灯に変えている? はい。
・エアコンの設定温度を気にする? どっちかというとノー。
・買い物袋を持参する? わりとイエス。
・自治体にしてほしいことは? 講演会? そんなのいらんわ。
・地元で採れた野菜を使うようにしているか? そんなのどこで売っとんじゃ!

これで全部ではないが、しかし、いったい何のためにこれが必要なのだろうか。統計学的に有意な結果を得るためには、かなりのアンケートをばらまかなくてはならないし、こういう無記名で郵送で返送する類のものは回収率も悪いだろうから(もちろん無報酬だし)、大変な部数を作っているに違いない。だが、いまさら温暖化への市民の「意識」を調べてどうするつもりなのかがわからないのである。委託業者への仕事を作り出す以外に目的があるのかしら、と思わざるをえない。

意識云々より、実際の「対策」を早急に考えるほうが大切だ。ビルの屋上緑化を義務づけるとか、都心部では無駄に排気量のデカい自動車の所有と運転を禁止するとか(もしくは「この車は温暖化の原因です。温暖化が進むと低地の開発途上国は水没する可能性があります」など、タバコの箱のような警告文を貼り付けるとか)、白熱電球を規制するとか、とにかく、東京の小市民に地元の野菜を食えと無理を言う前に、具体的に効果がありそうなことを推進すべきである。

日本の地方役人の「のーのーさ」(つまりのーのーとしていること)にイライラするのは、いま12月刊行予定のアラン・ワイズマン『ガビオタス』の原稿を読んでいるからだ。あ、右のリンクは原書ですが、12月には邦訳出ますから!

ガビオタスというのは、1970年代にコロンビアの平原に活動家・科学者・技術者らがつくったエコ集落である。彼らはなるだけ石油などを持ち込まず、工夫あるさまざまな技術を開発して自己持続可能な生活をしているのである。当初「ここで人が生活できるなら、どこにでも住める」というほどの場所だったところでは、植林によってみるみる森が広がり、そこから新たな産業も生み出され、そして人々は幸せに暮らしている。皆が知恵を出し合い「結果」を出していく過程は感動的である。

日本で同じことをする必要はないし、「必要は発明の母」の「必要」の部分ももうあまりないのかもしれないが、わけのわからないアンケートを目にし、環境に関してはもっと結果を出すことを意識したほうがいい、と思った。いまさら市民の意見を聞いたって、やらなくてはならないことは、どのみちやらなくてはならないのだ。

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